ÈÇÓ×ÅÍÈÅ ßÇÛÊΠ- ßÏÎÍÑÊÈÉ
STUDY LANGUAGES - JAPANESE

8. JLPT


Menu JLPT / 1994: JLPT-1 (N2-N1)
Japanese language proficiency test
011 - Task 3
Grammar and Reading

 
問題Ⅲ次の(1)~(7)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
(1) 言葉は時代と共に変る。今の若い女性の中には平気で男言葉で話す人も多い。男性が語尾に「よね」をつけて話したり、女言葉に近づいてもいる。男女の言葉の差は昔に較べれば格段に少なくなっている。今の時代の男女の生き方を象徴しているのでもあるだろう。そんな中で「男言葉」「女言葉」を守ろうというのではない。時代の流れに任せてもなお自然に残る言葉は残るのではないかと思うのだ。口に出す時ちょっとした抵抗感があるかないかという形で。その感覚を大切にしたい。それが日本語の中の文化であり味わいであるかもしれないと思うから。
              (山根基世「日本語の味わい」『国文学解釈と鑑賞』1991年7月号至文堂による)
問(15  この文章で、筆者はどのようなことを言おうとしていると考えられるか。
     1.言葉の男女差は将来、残らないだろう。
     2.言葉の男女差は今後もなくなってほしくない。
     3.言葉の男女差は意識されていない。
     4.言葉の男女差はしだいに、大きくなっていくだろう。
  
(2) 旅行に出かける理由はいろいろありますが、一番の喜びは、旅先での解放感ではないでしょうか。この解放感は、自分を知っている人が誰もいないという心理に起因します。つまり、自分が恥をかいたり、失敗したり、あるいは、破廉恥な(注1)ことをしても、そのことで後々困ることは起こらないと思うからです。
  旅先にいる私は、家庭や職場の私ではなくて、どこの誰だかわからないような匿名(注2)性をもった、一人の人間なのです。
  このよっに、自分を見つめることを忘れ、他人から批判される懸念(注3)も薄れ、恥とか罪とかによる自己規制も弱まり、いつもならしないような行動をとることを、没個性化現象と言います。こうした没個性化は、大勢の見知らぬ人々の中にいる時や群衆の中にいる時、自分が誰だか人にわからないような時に現われます。
                                       (渋谷昌三『心理おもしろ実験ノート』三笠書房による)
(注1)破廉恥なこと:道徳的にしてはならないこと
(注2)匿名:名前を隠すこと
(注3)懸念:心配
問(16  「没個性化現象」は、どんな時に生じるか。
     1.解放感が失われた時
     2.自己規制が強まった時
     3.匿名性が保たれている時
     4.批判される懸念が生じた時
  
 (3) いうまでもなく、木々の葉の緑を見るとき、その葉には緑"色"という"物"がついているのではない。ある一定の状態の光の中で、その葉を前にしてもつ視覚的な体験のある種のあり方を、人は緑という"色"を見たと表現しているのである。
   目の前には"形"と"動き"があり、そこに人は"色"を見る。"色"は人の( ① )にあるのではなくて、人の側にあるものなのだ。"色"とは、この地上で人が外界に対してもつ視覚的な対応の仕方の一例であり、それは人の内側で起こる出来事の一例なのである。それに対し、"形"や"動き"となると、そのあり方の把握は人の( ② )でのことであるとはいえ、基本的には人の( ③ )で起こっている出来事であるといえるだろう。
(西江雅之「色をあらわす言葉」『色の博物誌』朝日新聞社による)
問(17  (①)~(③)には、「内側」か「外側」が入る。その組み合わせとして最も適当なものを選びなさい。
     1.① 外側 ② 内側 ③外側
     2.① 外側 ② 外側 ③ 外側
     3.① 内側 ② 内側③ 内側
     4.① 内側 ② 外側 ③ 内側
  
(4)次の文章は大学進学率に関する、1965年から1990年までの5年ごとの調査結果について述べたものです。
大学への進学率は全体で見ると、75年までは急激に伸びた。しかし、75年を境にして伸びは止まり、ほぼ一定の状態がこの15年ほど続いている。
男女別に見てみると、75年以降、男子の進学率はやや下降する傾向を示しているのに対し、女子の進学率はその伸びは鈍くなったが少しずつ上昇を続けており、90年には男子の進学率より高くなった。
(グラフ:文部省『学校基本調査報告書』による)
問(18  次のグラフの中から、この文章に合うものを選びなさい。
     1.     2.     3.     4.  
(5)ある言語が豊かさを獲得するのは、小さな村落や島に、純粋に保存されることによってではなく、できるだけ多くの異なる背景をもった人たちによって、できるだけ多くの異なる場面で、多様な目的のために用いられることによってである。そうでなければ、ことばは______。
(田中克彦『国家語をこえて』筑摩書房による)
問(19  この文章の________の部分には、どんな内容の表現を入れることができるか。
     1.獲得されない     2.用いられない     3.純粋にならない     4.豊かにならない  
(6)税に関する本を読んでも、最近の世界の税制改革を調べても、望ましい税の条件としてまっさきにあげられているのが負担の公平です。「公平」とは、とりあえず、国民がそれならば負担してもよい、負担するのもやむをえないと考える税負担の決めかたと理解しておいてください。それでは、なぜ公平なのか。納税が義務、つまり強制だからです。寄付のように自発的な負担なら、負担の決めかたが不公平だと思えば寄付を断ればよいのです。したがって、公平だと思う人だけが頼みに応じて負担する寄付はつねに公平です。ところが、強制的な税の場合はそうはいきません。負担の決めかたが不公平だと思っても、納税は拒否できないのです。
(宮島洋『税のしくみ』岩波書店による)
問(20  「なぜ公平なのか」というのは、別の表現で言うと、この場合、次のどれに近いか。
     1.税負担が なぜ公平になるのか。
     2.税負担が なぜ公平だと言えるのか。
     3.税負担が なぜ公平になりにくいのか。
     4.税負担が なぜ公平でなければならないのか。
  
(7)自然現象を説明する主な仕方に、万物を生き物になぞらえて説明するやり方と、すべてを機械になぞらえて説明するやり方の二種類がある。前者を有機体論、後者を機械論という。科学の発達を大ざっぱにいえば、昔は自然を、世界を生き物としてとらえる考え方が( ① )が、近代、17世紀からとくに万物を機械論で説明する機械論的自然観が定着し、そのなかから近代科学を生み出してきて、今日にいたっている。動物や人間の身体も、機械のように見なしてかなりうまく説明がつくのである。
しかし昔はそうではなかった。自然万物を生きとし生けるものと見なした。生き物の方が無どん機物よりずっと親近感があったからである。生きて活発に動くものの方が、鈍で動かないものよりずっと印象的だったからである。
(中山茂『宇宙の科学史』日本放送出版協会による)
問(21  この文章のに入る適当なことばを選びなさい。
     1.強かった     2.特別だった     3.不十分だった     4.めずらしかった  
問(22  問2②昔はそうではなかったとあるが、どういうことか。
     1.自然現象に関心を持たなかった。
     2.世界を生き物として考えなかった。
     3.昔は、人間を機械とみなすことはなかった。
     4.昔は、無機物については説明できなかった。