Menu JLPT / 2001: JLPT-1 (N2-N1)
Japanese language proficiency test
011 - Task 3
Grammar and Reading

 
問題Ⅲ 次の(1)から(3)の文章を読んで、それぞれの問いに対する答えとして最も適当なものを1・2・3・4から一つ選びなさい。
 
(1) 情報化社会となると、すべての仕事が机の上でできるようになって、3K(キツイ・キタナイ・キケン)の仕事がなくなるような幻想(注1)がふりまかれていますが、それは間違いです。確かに、毎日会社や学校に行かなくても仕事や学習ができる部分はあるでしょう。しかし、パソコン( 注2)を作る人、それを運ぶ人、運ぶ道路(トラック)や鉄道(貨車)を作り整備する人、その資材を作る人、その原料を掘り出す人…と、パソコンーつをとっても多数の人々の労働の結晶なのです・その労働自身は・決してなくなることはありません。私たちの生活の中で必要とする、食べ物も住宅も着物も電気も、あらゆるものに労働が必要なのも確かです。情報革命は、通信の手段の革命であって、生活や労働を変える革命ではないことを、しっかりと押さえておく必要があると思います。
 
(池内了『科学の考え方・学び方』岩波書店による)
(注1)幻想がふりまかれている:夢のような非現実的な話が広まっている
(注2)パソコン:個人用のコンピューター 
問(18)  筆者は「情報化社会」をどのような社会と考えているか。
1.情報革命と同時に生活や労働が大きく変わる社会
2.通信手段は便利でも多くの人の労働が必要な社会
3.仕事や学習のために会社や学校が必要でなくなる社会
4.通信手段が発達し、危険で汚い仕事がなくなった社会
 

(2) 先生にはもともと年長者などの意味もあるが、今は一般的に教師を指す語。その教師にしても、生徒や学生から「先生」とよばれるのは、その職業名と一致するからかまわない。しかし、あとはゴマすり(注1)用であり、怒らせないための煽て(おだて)用ある。
  わだしも教師の端くれだ(注2)が、学生以外から「先生」と呼ばれるのは①いやだ。マスコミ関係者から取材を受けるとき「先生」と呼ばれると、「わだしはあなたに何にも教えたことがないから、先生と呼ばないで」と頼む。ところが②それでは納得しない人がいる。
「だって、そう呼ばないと機嫌の悪い大学の先生がいるんです。
ある男性の教授を00さんと呼んだら、失敬(注3)だって怒りだしたんですよ。」と。
 
(遠藤織枝「気になることば⑲先生」『週刊金曜日』2001年1月21日(299)号による)
(注1)ゴマすり:自分の利益のために相手をおだてること
(注2)~の端くれ(はしくれ):~の一人だが大したものではない存在
(注3)失敬(しっけい):失礼
問(19)  ①「いやだ」とあるが、なぜいやなのか。
1.自分は教師ではないから。
2.年長者だと思われるから。
3.自分は教師の端くれだから。
4.おだてられているようだから。
 
問(20)  ②「それでは納得しない人」とあるが、どの人か。
1.マスコミ関係者
2.男性の教授
3.同僚の教師
4.学生
 

(3)下のグラフは、東京区部とその周辺地域(A地域・B地域)における平日の交通に関する調査結果である。グラフの①から④は交通機関の利用目的とそれにかかった時間を示し、グラフの⑤は 自動車を、⑥は鉄道を利用した人の一人あたりの平均利用時間を示している。また、●は男性を、○は女性を表している。

(グラフ:東京都市圏交通計画協議会『東京としけん交通だよりVol.3』2000年2月による)
 
問(21)  グラフの説明として正しいものはどれか。
1.女性の場合、東京区部ではどの利用目的でも男性と同じぐらいの時間がかかっているが、A地域とB地域ではどの目的でも男性より少ない時間となっている。特に、B地域は女性の通勤時間が男性に比べて非常に少ない。

2.女性の場合、いずれの地域でも、自動車・鉄道の利用時間が男性に比べて短く、また、どの利用目的でも男性よりかかる時間が短くなっている。特に、B地域は女性の鉄道利用時間が男性に比べて非常に少ない。

3.男性の場合、東京区部では、自動車・鉄道の利用時間はほほ同じであり、A地域も同様の傾向と言える。一方、B地域で1ま、鉄道の利用時間が大変短いのに対し、自動車の利用時間が非常に長くなっている。

4.男性の場合、東京区部では・自動車・鉄道の利用時間が他の地域に比べて短い。それに対して・A地域・B地域ではいずれも、自動車・鉄道ともに東京区部より利用時間が長くなっている。