Menu JLPT / 2001: JLPT-1 (N2-N1)
Japanese language proficiency test
010.2 - Task 2-2
Grammar and Reading

 
問題II-2
 
(2)調べることと書くことは、もっぱら私のようなジャーナリストにだけ必要とされる能力ではなく、現代社会においては、ほとんどあらゆる知的職業において、一生の問必要とされる能力である。ジャーナリストであろうと、官僚であろうと、ビジネスマンであろうと、研究職、法律職、教育職などの知的労働者であろうと、大学を出てからつく大抵(たいてい)の職業生活のかなりの部分が、調べることと書くことに費やされるはずである。 ①近代社会は、あらゆる側面において、基本的に文書化されることで組織されているからである。
人を動かし、組織を動かし、社会を動かそうと思うなら、②いい文章が書けなければならない。いい文章とは、名文ということではない。うまい文章でなくてもよいが、達意(注1)の文章でなければならない。文章を書くということは、何かを伝えたいということである。自分が伝えたいことが、その文章を読む人に伝わらなければ何もならない。
何かを伝える文章は、まずロジカル(注2)でなければならない。しかし、ロジック(注3)には内容(コンテンツ)がともなわなければならない。論より証拠なのである。論を立てるほうは、頭の中の作業ですむが、コンテンツのほうは、どこからか材料を調べて持ってこなければならない。いいコンテンツに必要なのは、材料となるファクト(注4)であり、情報である。そこでどうしても調べるという作業が必要になってくる。
 
(立花隆ほか『二十歳のころ』新潮社による) 
(注1)達意(たつい):言おうとすることがよくわかること 
(注2)ロジカル:論理的
(注3)ロジック:論理
(注4)ファクト:事実
 
問(9)  ①「近代社会」とあるが、筆者はその特徴をどのようにとらえているか。
1.官僚でも、ビジネスマンでも、研究者でも活躍できる社会
2.文書が作られ、それに基づいて人や組織が動いている社会
3.法律職などの知的労働者が作成した文書に従って動いている社会
4.大学を出てから職業につく人があらゆる場面で必要とされる社会
 

問(10)  ②「いい文章」とあるが、筆者はそれをどのようなものと考えているか。
1.調べることと書くことに時間を費やした文章
2.人々を感動させて社会を動かそうとする文章
3.自分の伝えたいことが相手に十分伝わる文章
4.小説家が書くような豊かな内容の文章
 

問(11)  いい文章を書くために必要なことは何か。
1.論理を組み立てることと、論理を支える情報を調べること
2.論理とそれを支える証拠を頭の中で組み立て、見つけだすこと
3.ジャーナリストが持っているような知的能力を身につけること
4.ジャーナリストだけでなく、あらゆる職業生活について知ること