Kanji

智子: 久しぶりに札幌の空気を吸った。本当にきれいですね。
竜太: そうですね。やっぱり、北海道がいいです。
智子: でも、今10時です。稚内までの電車がなくなった。どうしよう?
竜太: よかった。実は、行く前に、見せたいところある。僕を信用している?
智子: まあ。
竜太: じゃ、行きましょう。
竜太: はい、到着。降りましょう。
智子: 星がきれい!
竜太: 今日は何の日でしょう?
智子: ああ!七夕だ!
竜太: そうだよ。
智子: あ!天の川が見える!あの物語、なつかしいわ。覚えてる?
竜太: むかしむかし、天の川のそばには天の神さまが住んでいました。
智子: すごい!
竜太: 天の神さまには、一人の娘がいました。名前を
智子: おり姫と言いました。
竜太: おっ!
智子: おり姫ははたをおって、神さまたちの着物をつくる仕事をしていました。おり姫がやがて年頃になり、天の神さまは娘に、おむこさんをむかえてやろうと思いました。
いろいろさがして見つけたのが、天の川の岸で天のウシを飼っている、ひこぼしという若者です。
竜太: やるね。ひこぼしは、とても立派な若者でした。おり姫も、かがやくばかりに美しい娘です。
二人は相手を一目見ただけで、好きになりました。
智子: 二人は結婚して、楽しい生活を送るようになりました。でも、なかが良すぎるのも困りもので、二人は仕事を忘れて、遊んでばかりいるようになったのです。
二人: 「おり姫がはたおりをしないので、みんなの着物が古くてボロボロです。はやく新しい着物をつくってください」
二人: 「ひこぼしが世話をしないので、ウシたちが病気になってしまいます」
竜太: 天の神さまに、みんなが文句を言いに来るようになりました。神さまは、すっかり怒ってしまい、
「二人は天の川の、東と西に別れてくらすがよい!」
と、いって、おり姫とひこぼしを、別れ別れにしたのです。
智子: でも天の神さまは、おり姫があまりにも悲しそうにしているのを見て、こういいました。
竜太: 「一年に一度だけ、七月七日の夜だけ、ひこぼしとあってもよろしい」
智子: それから、一年に一度会える日だけを楽しみにして、おり姫は毎日、いっしょうけんめいはたをおりました。
竜太: 天の川の向こうのひこぼしも、天のウシを飼う仕事にせいを出しました。そして、待ちに待った七月七日の夜、おり姫は天の川をわたって、ひこぼしのところへ会いに行きます。
智子: でも、雨が降ると天の川の水かさが増えるため、おり姫は川を渡ることが出来ません。
そんなときは、どこからともなくカササギと言う鳥が飛んできて、天の川にはしをかけてくれるのです。
竜太: さあ、あなたも夜空を見上げて、2人の再会を祝福してあげてください。おしまい。
智子: 竜太くん、素敵だわ!
竜太: 智子さんもなかなか七夕頭だな。

English

Satoko: It's been a while since I've breathed Sapporo's air. It's really clean, right?
Ryuta: Right. As expected, Hokkaido is good.
Satoko: But, it's 10 o'clock. There are no more trains for Wakkanai. What should we do?
Ryuta: Good. The truth is, before we go I have a place I want to show you. Do you trust me?
Satoko: Well...
Ryuta: Let's go!
Ryuta: Okay, we've arrived. Let's get out.
Satoko: The stars are beautiful!
Ryuta: What day is it today?
Satoko: Ah! It's Tanabata!
Ryuta: Right.
Satoko: Ah! You can see the Milky Way! The story brings back memories. Do you remember it?
Ryuta: A long long time ago, next to the Milky Way, there lived the god of the heavens. The god of the heavens had one daughter. Her name was...
Satoko: Orihime. Orihime used the loom, and did the work of making the kimonos for the gods. Before long, Orihime became of marrying age, and the god of the heavens thought that he should get her a husband. He searched a lot, and what he found was a boy called Hikoboshi keeping heaven's cows at the shores of the Milky Way.
Ryuta: Impressed! Hikoboshi was a fine young man. Orihime was also a very fine daughter. It was love at first sight for the two of them.
Satoko: The two married, and it came to be that they spent their happy life together. But having too good of a relationship is also a problem, and the two forgot their work and they began to do nothing but play.
Both: As Orihime hasn't been weaving, everyone's kimonos are becoming old and worn. Please make new kimonos quickly!
Both: As Hikoboshi hasn't taken care of them, the cows are becoming sick!
Ryuta: It came to be that everyone came and complained to the god of the heavens. The god of the heavens became really angry,
Ryuta: You two should live separated east and west of the Milky Way! he said, and separated Orihime and Hikoboshi.
Satoko: But the god of the heavens saw that Orihime was really sad, and said this:
Ryuta: Just once a year, only on the night of the 7th day of the 7th month is it alright for you to meet Hikoboshi.
Satoko: From then on, looking forward only to the one day of the year when they could meet, Orihime worked hard at the loom every day.
Ryuta: Also, Hikoboshi, on the other side of the Milky Way, put his back into the work of caring for the cows. Then, on the evening of the 7th day of the 7th month that they were waiting for, Orihime crosses the Milky Way and goes to Hikoboshi's place to meet.
Satoko: But, because when it rains the Milky Way's water-level rises, Orihime can't cross the river. On such occasions, a magpie flies out of nowhere, and places a bridge over the Milky Way for her.
Ryuta: You should also look up to the night sky and bless their reunion. The end.
Satoko: Ryuta, that's wonderful.
Ryuta: Satoko, you're also quite the Tanabata expert.

Hiragana

さとこ: ひさしぶりにさっぽろのくうきをすった。ほんとうにきれいですね。
りゅうた: そうですね。やっぱり、ほっかいどうがいいです。
さとこ: でも、いま10じです。わっかないまでのでんしゃがなくなった。どうしよう?
りゅうた: よかった。じつは、いくまえに、みせたいところある。ぼくをしんようしている?
さとこ: まあ。
りゅうた: じゃ、いきましょう。
りゅうた: はい、とうちゃく。おりましょう。
さとこ: ほしがきれい!
りゅうた: きょうはなんのひでしょう?
さとこ: ああ!たなばただ!
りゅうた: そうだよ。
さとこ: あ!あまのがわがみえる!あのものがたり、なつかしいわ。おぼえてる?
りゅうた: むかしむかし、あまのがわのそばにはてんのかみさまがすんでいました。
さとこ: すごい!
りゅうた: てんのかみさまには、ひとりのむすめがいました。なまえを
さとこ: おりひめといいました。
りゅうた: おっ!
さとこ: おりひめははたをおって、かみさまたちのきものをつくるしごとをしていました。おりひめがやがてとしごろになり、てんのかみさまはむすめに、おむこさんをむかえてやろうとおもいました。いろいろさがしてみつけたのが、あまのがわのきしでてんのウシをかっている、ひこぼしというわかものです。
りゅうた: やるね。ひこぼしは、とてもりっぱなわかものでした。おりひめも、かがやくばかりにうつくしいむすめです。ふたりはあいてをひとめみただけで、すきになりました。
さとこ: ふたりはけっこんして、たのしいせいかつをおくるようになりました。でも、なかがよすぎるのもこまりもので、ふたりはしごとをわすれて、あそんでばかりいるようになったのです。
ふたり: 「おりひめがはたおりをしないので、みんなのきものがふるくてボロボロです。はやくあたらしいきものをつくってください。」
ふたり: 「ひこぼしがせわをしないので、ウシたちがびょうきになってしまいます。」
りゅうた: てんのかみさまに、みんながもんくをいいにくるようになりました。かみさまは、すっかりおこってしまい、「ふたりはあまのがわの、ひがしとにしにわかれてくらすがよい!」と、いって、おりひめとひこぼしを、わかれわかれにしたのです。
さとこ: でもてんのかみさまは、おりひめがあまりにもかなしそうにしているのをみて、こういいました。
りゅうた: 「いちねんにいちどだけ、しちがつなのかのよるだけ、ひこぼしとあってもよろしい」
さとこ: それから、いちねんにいちどあえるひだけをたのしみにして、おりひめはまいにち、いっしょうけんめいはたをおりました。
りゅうた: あまのがわのむこうのひこぼしも、てんのウシをかうしごとにせいをだしました。そして、まちにまったしちがつなのかのよる、おりひめはあまのがわをわたって、ひこぼしのところへあいにいきます。
さとこ: でも、あめがふるとあまのがわのみずかさがふえるため、おりひめはかわをわたることができません。そんなときは、どこからともなくカササギというとりがとんできて、あまのがわにはしをかけてくれるのです。
りゅうた: さあ、あなたもよぞらをみあげて、ふたりのさいかいをしゅくふくしてあげてください。おしまい。
さとこ: りゅうたくん、すてきだわ!
りゅうた: さとこさんもなかなかたなばたずだな。